ヨーロッパ旅行記・滞在記の本
ヨーロッパ鉄道旅行の魅力 (平凡社新書)
著者は高校の英語の先生をしながら、ヨーロッパや日本の鉄道を乗り歩いているという人物。関連の著作も多い。
本書では、ドイツを中心に、フランス、イタリア、ベネルクス、デンマーク、オーストリアなどの鉄道が紹介されている。チェコやスロヴァキアにも足を伸ばしているのが珍しいところか。 内容は、鉄道の解説が半分、紀行文が半分といった感じか。解説は分かりやすい。紀行文としては淡白すぎて物足りない。 各章の末尾にある「コラム」では、けっこう専門的な話も展開されていて、鉄道ファンにも嬉しい出来になっているのではないか。
著者はこの作品以外にもドイツの鉄道だけを扱った作品をいくつか書いていますが、やはりこの作品も少なからぬスペースがドイツの鉄道に割かれています。おそらくドイツの地政学的位置が、ヨーロッパの鉄道を語る際には、どうしてもドイツを中心とせざるを得ないのでしょう。この作品では、北欧、ベネルクスやウイーンとブラチスラヴァを扱った部分が類書では見られない部分です。飛行機の発達により、ヨーロッパでも鉄道の旅は確かに変貌しています。でも日本に比べれば、いまだに残る食堂車の存在に見られるように、まだ旅情が残っているようです。この作品は2003年の出版ですが、ところどころに挿入されている鉄道旅行のアドヴァイスはまだ十分に参考になります。ただ同時に、駅は悪人の集まるところでもあるので、その辺のところのアドヴァイスも入れてほしかったような気もします。
新書でありながらヨーロッパを広域にカバーしているところがなかなかすごいと思う。私は特にドイツの章が非常に興味深かったが、読者それぞれに関心をひかれる章があることと思う。
鉄道の旅は車窓からの景色だけでなく、同乗者との交流(コンパートメントの場合は特に)、また本書で強調されているように車両そのものの物珍しさ、楽しさなど様々な側面から楽しむことが可能である。急がず各駅停車でのんびり旅を楽しむことの「ぜいたくさ」を実感できる本である(もちろん特急列車の豪華さも違う意味での贅沢である)。 ただし将来の読者は、この本が鉄道車両にかなりの力点をおいた本であることを認識すべきである。車窓の景色に強い関心がある方は肩すかしを食うであろう。ただ鉄道ファンではない方も、ヨーロッパ旅行の古くて(鉄道は昔からありますしね)新しい楽しみ方を発見できる本と言える。
ヨーロッパの鉄道旅行は、楽しい。
ツアー旅行を卒業して、各国をうろつき回るようになると、主な移動手段は鉄道になる。欧州至る所に線路が張り巡らされているし、安価だし。 本書ではそんなヨーロッパの鉄道旅行の魅力を路線別に、詳しい乗り方も含めて紹介してくれる。新書版であるから携帯することが出来、「列車ごとフェリーに乗り込み海を渡る」北欧の路線などを常に妄想することが出来る。
私は欧州限定の鉄オタである。
国内では何でもないが、海外の時刻表や、この本 「ヨーロッパ鉄道旅行の魅力」を読んで、妄想にふけるのである。 新書版270Pでありながら欧州全域の鉄道を網羅し、魅力を十分に 紹介している。この手軽さが恐ろしい。
ヨーロッパ旅行記・滞在記の本ヨーロッパ鉄道旅行の魅力 (平凡社新書)
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