ヨーロッパを舞台とした小説の本
ドナウの旅人〈上〉 (新潮文庫)
すごく考えさせられるというほど深くはないが、
暇なときに本を読むという エンターテインメントとしては素晴らしい作品のように思う。 上下800ページにもかかわらず、先をどんどん読み進めたいと思える おもしろい作品。 ただ共産主義時代の話は時代錯誤感はある。
1/4しか読んでないのに感想を書いてしまうのも失礼ながら:
この小説、友達が旅情を掻き立てられるとか言って勧めてくれたし、それなりに売れたんじゃなかったかと思うのだけど、なんつーのかイマイチ面白くない。評価すべきは、ドイツについての描写。ちょっと説明臭いけど、実際に街の風景が思い浮かぶようで。イギリスでもイタリアでもなく、ドイツをきちんと表現している。でもそれが登場人物の心理描写と調和してないというのか、この2つを無理やり一つの作品にしているところに、不自然さを感じる。 人物の心理描写についても、もともと書きたいパーツがあって、それをストーリーの各所に並べたようなちぐはぐさを感じる。たとえば、主人公のある言葉: 「シギィ(彼氏)への不満は、なんと小さな、身勝手な不満であったことだろう。恋人同士であれ、夫婦であれ、友人であれ、いったい誰がいつもいつも相手の求めるものに応じられるだろう。人は絶えず、このようにされたいと思うとき、されたくない行為を受けている。自分だって、きっと同じだ。相手が言われたくない言葉を、気づかずに口にしているときが多いに違いない。自分は、ないものねだりをしていたのだ」 これは真実だと思う。宮本輝は、人間関係の普遍的な真理を、こんな風に登場人物に語らせる。その一つ一つの言葉は確かに正しいし、説得力があるのだけど、それがストーリーの中で自然な表現になっていなくて、どことなくわざとらしさを感じてしまう。どうしてなんだろう。 小説ではなく、純粋にドイツ(あるいはドナウ流域)についての紀行文を書いた方が、魅力的な作品になったんじゃないかなあ。
宮本輝氏独特の紀行文+私小説の代表的作品。この作品はドナウ川流れと運命によって流される人生を象徴的に結びつけている点は素晴らしかった。物語のきっかけは母 絹子の恋人である長瀬の死に場所探しからだった訳だが、娘 麻沙子とフィアンセのシギィと旅をすることにより最終的には自分の中の『生』を確認する旅へと変わったのだと思う。また雄大なドナウの流れと流域の東欧の街で必死に暮らす人々もその一助となったのは間違いない。ヨーロッパには行ったことは無いが、ドナウの生命力を感じる旅に出てみたくなった。あえて評価を★3とさせて頂いたのは、紀行文的要素が強く出すぎて軽さを感じたからなのだが、十分楽しめる作品だと思う。
とにかく、ドイツへ行きたくなります。長編なので読み終わった後、達成感がありました。ドナウ川をめざし、ひたすら旅をする物語です。
宮本輝さんの作品はいくつか読んでましたが、この本を読んで宮本輝さんの本がもっともっと好きになりました。上下巻あったけど、おもしろかったので一気に読んでしまいました。登場人物も良かったし、何より風景の描写がとっても素敵で、自分がドナウを旅してみたくなってしまう本だと思います。
ヨーロッパを舞台とした小説の本ドナウの旅人〈上〉 (新潮文庫)
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