インド旅行記・滞在記の本
インドでわしも考えた (集英社文庫)
20年以上前の八十年代に出版された本なので、今の発展目覚ましい新興国のインドの姿とはかなり違って、混沌とした発展前のインドの姿が写真に収められています。
日本のスイカの形とはかなり違う形のスイカを切り売りする少年の姿や、 大勢の人々が行き交う市場の傍で死ぬ男 むははは〜と40℃以上の暑い気候の最中に熱波にさらされても元気に遊ぶ子供たち。 その他大勢の庶民のインドの姿があって、まさに混沌とした日本には無いカオスの世界。 以前、英国人のご主人とインド旅行に行った人に 「インドって、どうでした?楽しかった?私、インドに行ってみたいんですよ。」と聞いたところ、 インド旅行経験者の彼女いわく 「インドぉ?臭いって、二度と行きたくないって言うか、行かない方がいい!乞食が追っかけてくるし、怖いし、食べ物無いし。」と言われてちょっと落胆した経験がある。 イギリス人は未だに「元植民地、元イギリス。」という感覚があるようだし、ああ見えて社会主義国家なインド♪ 今どきの女性向けのアーユルべーダ等の観光情報とは違う、椎名節の世界から見た泥臭く、妙な活気を帯びたインド。 時折、インドの女性雑誌FEMINAやマリクレールを読んだりするんですが、これらの雑誌の中にはお洒落なインドのキャリアウーマンの世界が展開されていて、 椎名本のインドの世界は今は昔の様な感じになっています。(インドマリクレールだけはインド女性の社会問題がよく出てきます、工場の環境汚染等も) インド観光の際に、現在のインドと椎名氏のインド本とを比較すると、時の流れを感じて面白いかも知れません。
話の中にかなり入り込める椎名誠さんの面白体験記 インドへ行きたくなります。
大使館を通してガイドを手配しながらの旅なので、バックパッカーが体験するようなインド旅行よりも表面的かつ安全な旅であるとは思います。ですがそれでもインドのエネルギッシュなところはよくわかります。司馬遼太郎の「街道を行く」より洞察がユルく、リリーフランキーよりは上品といったところでしょうか。
当時のインドと今のインドでは距離感もかなり違う。
その変化と椎名さんのその頃の文体の味わいを楽しむためには良い中身。 小熊英二の『インド日記』との併読なんかもいいかも。
インド人はみんなカレーを食べているのか、カースト制が生きているというのは本当なのか、なぜターバンを巻き、サリーを着るのか。
そして、3メートル浮き上がるヨガの達人に会うことは出来るか。 かなりユニークな目的でインドを旅する椎名誠の旅行記です。 飾り気のない表現で感じたこと、見たままを表してくれるのでおもしろいし、インドという国ってだいたいこんな空気なのかな、と想像しやすかったです。 たくさん掲載されている写真も魅力的で、眺めているだけでも楽しかった。 ただ、率直な文章が逆に少し読みにくく、長時間読んでいると疲れてしまう部分や、同じような口調に正直飽きてしまう部分もありました。 少しずつ、本当に旅する気分で読みたいと思います。
インド旅行記・滞在記の本インドでわしも考えた (集英社文庫)
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