間瀬 元朗の本
イキガミ 1―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)
話題になっていたものの、命を悪戯に扱うテーマは如何なものかと
読まずにいました。が、意を決して読んでみると実に面白い。 意外性のあるテーマの割には、比較的ベタな展開が多いのですが、そこがむしろホッとできる。 設定の細かなあら捜しはできますが デスノート並に斬新な設定を考えた人は凄いですね。
「イキガミ」の1〜5を読んだ感想として・・・・・
設定は面白いと思うのだが、 今のところはそれぞれのケースのみを描いた「一話完結型」が中心。 収録されているストーリーには感動するものもあるが、 基本的にはそれぞれの「24時間後の死」を描いているもので、 100人いれば100通りのストーリーがあるのは当たり前。 そろそろ作品全体として大きな流れがほしいところではないだろうか? いろいろな人生を紹介するだけに終わるのか、一つの作品として仕上がるのか。 この作品がどっちに向かうのか見ていきたいが、 同じようなパターンが続くと、そのうち忘れていきそうな気もする。 最初のインパクトが大きかった分、余計残念。
ガチガチに固めた「救いようのない」MY世界観に作者が溺れたまま水面に顔を出さない。
毎回死人が出るストーリーだというのにこの漫画には「抜け感」が全然ない。 設定の無理矢理感やキャラクターの薄っぺらさ以前にエンターテイメントとしてひどいと思います。
生命の尊厳を表現するために、あえて生命を軽んじる内容にするわけですね。
そんな方法しか思いつかないわけですね。すべてがばかばかしい。 「バトルロワイヤル」に匹敵する馬鹿作。
初見時のインパクトは相当なものです。
ただ、設定に無理があり過ぎます。 国家繁栄維持法とは、国民はその時期が来るまで「自分は死ぬのでは」という危機感を常に持ちながら成長することになり、その危機感こそが生命の価値に対する国民の意識を高める、との事・・・。 作者は死の宣告を受け、絶望の淵に立たされた人々の最期の生き様を描き、感動を誘おうとしているのでしょうが、その根底にあるのはこの国家繁栄維持法。 「なぜ私が選ばれたんだ!?」って・・・その前にこの法に対して何の疑問も抱かないのか、と思ってしまいます。 重度のマインドコントロールを受けているかのように見えます。 国による理不尽な殺人に対し疑問を抱かないという事は、それ即ち、死を受け入れたも同然です。 にも関わらず、死に対する恐怖はあることを思わせる描写がある。 根本的な部分で矛盾が生じている気がします。 そして、反対思想派は即刻排除する国。 それでも何故か国家として成立している。 確かに漫画にリアリティーを追求しすぎるのは無粋であり、非現実性を作品の魅力として前面に出すのは一向に構いません。 しかし、それにも超えてはならない限度というものがあります。 この作品の場合、極めて現実の日本に近い世界を舞台にしているのだから尚更でしょう。 総評としまして、感動のシーンを強引に仕立て上げたという感じがしてなりません。 私は感動や共感を持つ前に、この国と国民に対し、畏怖のようなものを抱いてしまった。 「魂揺さぶる究極極限ドラマ」という作者自らが発した謳い文句が空しく響き渡ります。
間瀬 元朗の本イキガミ 1―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)
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