井上 雄彦の本

バガボンド―原作吉川英治「宮本武蔵」より (23) (モーニングKC (1526))

 
又八に自分を見る。(2007/05/01)
遂に出会った自称コージロー又八と佐々木小次郎。又八は、吉岡の手だれを斬り捨てる小次郎を見て、自分がなりたかった姿を重ねる。武蔵と一緒にああなりたかった。強い武蔵に憧れ己の非力を嘆く又八。世の中のほとんどの人が又八と同じ。しかも又八のようにそれを認めることのできる人はごく僅か。大半は事実に目を背け、自分よりも弱い人間をいたぶって自分の非力さを隠蔽する。又八は己の非力を認めた上で成り上がるべく小次郎にすがった。力のない者が生きる術。それは強き者に取り入ること。
又八は小次郎のマネージャーとして吉岡道場に足を踏み入れる。植田は小次郎に土下座して武蔵との一戦をお願いするが、耳の悪い小次郎には伝わらず、結局、小次郎を伝七郎の身代わりに立てることには失敗する。
この巻では、研ぎ師・光悦が「刀」を語るところが好き。
光悦は、何のために刀を研ぐか。刀とは何のためにあるか?
光悦は武蔵に語る。結局、刀は殺しの道具。美しい刀であるためには刀であってはならないような気がする。だけど、刀を己とするものは美しく、美しければ人斬りも良し。
もし刀を持つ資格というものがあるなら、武蔵や小次郎にあっても、植田にはないだろう。
 
井上先生のコメント(2007/04/25)
今巻は作品の内容より、巻末に載っている井上先生のコメントが良かったです。なるほどなぁーと思いました。内容と同時にこの部分も僕は毎巻楽しみにしています。今までのコメントに加筆して一冊の本にしてほしいくらいです。
 
毎巻楽しませてもらっています(2006/10/10)
 宮本武蔵の生涯を描く漫画と知り、購入を始めて早5年。毎巻欠かさず購入しています。
文章が多すぎず、しかし少な過ぎず。多くは語らない、絵をみて感じ取ることが必要な漫画です。
また、武蔵にかかわる登場人物の名言は、現在生きている僕の教訓ともなっている。これほど考え、勉強になる漫画がどこにあるかのか…。すばらしい漫画だと思います。
 
 
今回の又八も醜さ全開(2006/10/05)
又八編はいつもつらいです。
かつて同じスタートラインに立っていた友人に、どんどん取り残されていく辛さ。読者として客観的に見れば、才能も努力も雲泥の差だし、そもそもスタートラインすら違っていたかもしれないと分かるのですが、多分又八本人は気が付いていない。自分の無能にも怠惰にも気付かず、ただ華やかなイメージのみ追いかけている男。最近のニートな若者になぞらえたのか、昔からある出世争いの悲喜劇を取り入れたのか、いずれにしろ自分にも身に沁みるところがありすぎて辛いです。

今回の又八も醜さ全開。ここまで醜く描かなくても、と思うくらいの役割が振られています。武蔵の方は引き続き単純な勝ち負けから戦う意味を求める世界へ、出会う人、出会う事件毎に少しずつ進んでいます。その精神性の高まりに対して又八の夢の下世話なこと…。つらい。
ベタですが秀才型の武蔵、天才型の小次郎、凡人の又八と、ここに来てそれぞれのキャラクターが一層立って来た気がします。彼らを今後どう動かし、どんなドラマを語って行くのか、作者の考えが楽しみです。
 
武蔵かわったね(2006/08/24)
又八と吉岡一門のやり取りがおもしろいです。ウケます。
武蔵も最初のころと違って穏やかになったっていうか、余裕が感じられます。それだけ肉体的にも精神的にも成長し、極限に近づいてるのでしょう。決戦前にも関わらず無邪気に雪だるま作ってる姿に愛着が湧きます。
 
バガボンド―原作吉川英治「宮本武蔵」より (23) (モーニングKC (1526))
タイトル:バガボンド―原作吉川英治「宮本武蔵」より (23) (モーニングKC (1526))
定価:\550
販売価格:\550
発売日:2006/06/23
著者:井上 雄彦,吉川 英治
出版社:講談社
形態:コミック
在庫状況:在庫あり。
合計1,500円以上で送料無料!
※ 価格等のデータは日本時間 2009/08/14 05:00:11 時点のものです。

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