ブラックジャックによろしくの本
ブラックジャックによろしく (12)
9巻〜13巻のテーマは、精神病患者への差別。
狭い空間に閉じこめられ、誰もいないからズボンを脱ぐ。不思議な行動ではない。外界との接触が少ないから、常識的な感覚が鈍り、会話能力も落ちる。当たり前のことだ。仕事に失敗して自暴自棄になったり失恋して誰とも会いたくなくなったりすることは、誰にでも起こり得ること。しかし彼らを理解できない。いや、理解することにメリットがない。彼らに理解を示せば自分も精神病患者と疑われる。精神病患者と思われれば、誰もが恐怖し、疑う。精神病患者を差別することで己の正常さを示すんだ。 狂気の沙汰。 退院した小沢は、世間から差別の洗礼を受ける。母親に過保護・束縛という差別を受け、就職先に拒否という差別を受け、過去のバイト先の店主に怯えという差別を受ける。世間では精神病患者というだけで犯罪者扱い。 小沢は自殺を図る。 斉藤は嘆く。子供の命が奪われたことであれだけ騒いでいたくせに世間の差別により小沢の命が消えることには関心を示さない。小沢の命は子供の命よりも意味のないものなのか。 斉藤は、小沢の居場所を作ろうと小沢の母親と小百合を会わせる。 作者に一枚上手をいかれた。 正直、自殺の後に小沢を助けることには疑問を感じた。もう死なせてやれよと。しかしまだ諦めるには早かった。斉藤は他人の人生に踏み込んだ。彼によって「生きる希望を作る」という選択肢に気付かされた。作者に完敗。
この精神病棟シリーズが始まって以来、否定的なレビューをずっと書いているが
どんどん内容がひどくなっていっていることは否めない。 出てくる人間、エピソード、考え方があまりにステレオタイプかつ古臭く、 この作者がこのシリーズでなにを訴えかけたいのかてんでピンとこない。 特にマスコミをこの問題にからめたいなら、この漫画ではなく別の作品を描くべき。 他の方も書いているが作者自身が偏見に凝り固まっている気がして仕方がない。
最初のころのインパクトが最近はなくなった気がします。
精神病というデリケートな問題を扱っていますが、少し長すぎるのではないでしょうか。 精神病編も当初はそれなりにひきつけられるものがありましたが、少し中だるみ気味です。
誇張は目立ちますが、精神疾患という名に対する一般の人の偏見は実際にありうる話と思えます。
大衆を露骨に非難する皮肉なマンガですし、読んでいて不快感が増してくるのは避けられないでしょう。 その不快感を事実として受けとめきれる読者にとっては、有益でしょう。 もっとも、そのように自分をも客観的に眺めることができる読者はごく一部に過ぎないとは思いますので、精神疾患に関して苦しんでいる人にとって有益かと問われれば疑問ですが。 作中で語られるように、社会に投げかけることが本当に有益ならば良いのですが。
第11刊のレビューで私は
「「精神科」と「マスコミ」という2つの大問題に作者は同時に手を出してしまっている。」 と書きましたが、マスコミ問題は尻切れトンボの様に閉幕してしまいましたね。 ちょっと残念。作者にはもぅちょっと粘って欲しかった。 この12巻を読んでの感想は、作者がちょっと”入れ込みすぎて”方向性を 見失っていないかな。と思った。 考えすぎというか、演出過剰というか(漫画だからある程度の演出は仕方無いとしても)。 そんなに精神系疾患の患者って普通 〜普通って何さ?〜 の人から見ると、 この漫画に書かれている通りコワイんですか? 世間のみなさん?!? 私は定期的通院で、精神系疾患の患者さん達と席を同じにする事が ありますが、待っている間 「となりに座っている患者さんが突然ナイフ振りかざして俺に襲いかかってくるかも。。。」 とかなんて考えた事も無いです。フツーに本とか読んでますよ。 むしろ「大人しい普通の子」や「よい子」が突然アンビリーヴァブルな 殺傷犯罪を起こしたり、蛇頭やヤーさんが縄張り争いしている現在の日本、 渋谷とか繁華街 〜つまり、一般人とか普通の人と”されている人”がたくさんいるところ〜 にいる方が、私はコワイんですけど。。。^^; それとも、そういう事=つまり、いわゆる普通の人も精神系疾患患者も”同じ人間”である。 って事が言いたくて、ここまで描いたのかなぁ?たしかにそれは作品の中で伊勢谷先生が 何度も言っているけど。。。 もし、そちらが作者の意志だとしたら、斉藤くんの爆走と演出でかえって わかりづらくなって、読み手に一番伝えたいモノが伝わりづらくなっている様に思います。 ・・・という事でいろいろ問題はありますが、 何やかんや言いつつも前刊と同じ理由で、それなりに価値はある作品だと判断しましたので、 この「精神科シリーズ」への評価という事で、星4つ。
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