ブラックジャックによろしくの本

ブラックジャックによろしく (11)

 
差別の温床、刑法39条。(2007/04/28)
9巻〜13巻のテーマは、精神病患者への差別。
人は誰しも人を殺す自由を与えられている。しかし多くの人はそれをしない。倫理的な抑制もあると思うが、もっと大きな理由は法律で禁じられているからだ。事実、戦争では人を殺す。兵士達は何人もの人を殺した後、普通に生活している。しかし刑法39条は日常生活においても心神喪失の者に殺人を認めている。精神病患者には、殺人許可証が与えられている。だから精神病患者は差別される。
精神病に一度かかれば、周りから差別を受ける。サポートが必要でも、多くの人が偏見から恐怖し近寄ろうとしない。だから退院しても、ホームレスになったり自殺を図ったりする人が多い。それを防ぐために病気でもない人間を精神病院に閉じ込めておくことが良いことだろうか。社会が許容すべきではないのか。
社会を変えるにはどうすればいい?
伊勢谷の選んだ道は、彼らを退院させ続けることだった。病気でもない人間を精神病院に留めることはしない。退院後彼らがどうなろうと医者の責任ではない。彼らが死んだのならそれは社会の責任だ。彼らを生かしたいのなら、社会が変わるべきなんだ。
小沢は退院した。児童殺傷事件をネタにマスコミに脅かされ、精神病患者に対する憎悪の渦巻く世間へ..
 
自己満足(2007/02/07)
ブラックジャック(手塚氏の)のファンであったため、今更ながら購入
すぐに、セットで買ったことを後悔しました
まずテーマが重すぎです。こういうことは文章に書けば十分です。わざわざ漫画にする必要はないと感じました。(このように、やけにテーマを重くするのは詳しく医療を知らない何よりの証拠です。)
漫画を使ってメッセージを伝えたいなら、もうちょっと考えないと
これでは、筆者のただの自己満足に終わってしまいます 
 
「医療関係者」の批判に疑問(2006/07/21)
 このマンガ全体を通して「医療関係者」と称する方々から、「現実的でない」とか「ホラ話を実話っぽく見せかけている」などとの批判が多いようですが、ではどの辺りが事実と異なるのか具体的、個別的な批判は殆ど見かけません。我々「素人」は「さもありなん」というストーリーに感動しているのですから「現実的でない」なら、どこがそうなのか具体的に指摘して貰いたいと思います。
 個人的にはこの【精神科編】も結構シリアスで現実的な問題を穿っていると思われるだけに無責任な批評には憤りを感じます。
 
「ノーマライゼイション」は、本当に正しいか?(2006/06/08)
 この精神科編に、伊勢谷と言ふ精神科医が登場する。彼は、今、日本で推進されて居る「ノーマライゼイション」と呼ばれる、精神病患者をとにかく、病院から出す事を至上命題とする医療政策を、「リベラル」な立場から支持、推進する精神科医である様に思はれる。
 この11巻の中で、伊勢谷は、こう言ふ。−−「私は1人1人を退院させていきます。仮に彼らがホームレスになろうと自殺しようと、それは医者の責任ではありません。社会の責任だと思いませんか?」−−伊勢谷のこの言葉には、「ノーマライゼイション」と言ふ政策の問題点が、要約されて居る。
 佐賀のバスジャック事件や池田小事件の様な事件も、「社会の責任」なのだろうか?

(内科医/大阪池田小事件から5年目の日に)
 
重いテーマを設定すればそれでよいのか(2005/09/07)
同じモーニング連載の「島耕作」で描かれる「サラリーマン生活」が、非現実的
な作り物であるように、この漫画で描かれる「医療界の内幕」も、やはり非常に
非現実的ば作り物です。

しかし、両者の「嘘のつき方」には大きな差があります。島耕作が、もはやリア
リティなど知ったことかとばかりに、ギャグ漫画に片足つっこむほどの超現実の
スーパーマンストーリーを居直って描いているのに対し、この漫画は、あくまで
も「医療界の真実を描いているようなフリ」をするのをやめません。

この差は、おそらく島耕作が「サラリーマン夢物語」を描くのがテーマなのに対し、
この漫画は「そういう擬態」によって、読者にちょっと教養を得たような、社会問
題について考えを深めたかのような、そういう錯覚を抱かせるのが主眼である、
という両作品の狙いの差にあると思われます。

つまり、前者は「ウソはウソとして割り切って楽しませる」立場なのに対し、後者
は「読者にウソを信じ込ませる」ことを狙っており、実際この漫画が「リアル医療
ドラマ」「現代の医療界の腐敗を暴く」などと銘打って売られていることも、その
狙いに沿ったものでしょう。

島耕作のウソは「読み手を歓待し、楽しませるためのホラ」ですが、この漫画の
ウソは、読者を騙し、その気にさせるためのウソです。前者にあって後者に無い
のは「読者への敬意」です。つまり、「島耕作」の非現実的スーパーサラリーマン
ぶりには腹が立たず、「ブラックジャックによろしく」の非現実性に腹が立つのは、
そこに「おまえら程度のオツムの連中は、この程度の作り話でも真に受けるんだ
ろ? ん?」という、読者を侮った姿勢が見え隠れするから。

いまだ「テーマが重厚であれば、作品も高級である」と誤解する読者が多い現状
では、「死」だの「生命」だのをバックグラウンドにしさえすれば、読み手を舐めた
姿勢でも「深く考えさせられた」「感動した」と言ったレスポンスがあるのだから、
制作側は笑いが止まらないだろう。暗澹たる気分にさせる漫画だ。
 
ブラックジャックによろしく (11)
タイトル:ブラックジャックによろしく (11)
定価:\560
販売価格:\560
発売日:2005/04/22
著者:佐藤 秀峰
出版社:講談社
形態:コミック
在庫状況:在庫あり。
合計1,500円以上で送料無料!
※ 価格等のデータは日本時間 2009/08/14 05:00:11 時点のものです。

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