岩明 均の本
寄生獣―完全版 (1) (アフタヌーンKCDX (1664))
この漫画の面白さはテーマ性、メッセージ性の強さだけではありません
意外とバトル描写や心理戦が上手く描かれています 伝えたいテーマと漫画的なバトルの面白さが融合した素晴らしい作品です あと作者の岩明先生、コマ割や演出がとてもシンプルな方です これを味気ないと考える方もいるかもしれませんが、シンプルだからこそ一瞬の感情の浮き沈みやセリフにインパクトを出せているとも思います ぜひ読んでみて下さい
人間の頭の部分を体ごとのっとる「地球外生命体」の話です。
この寄生生物は人間をのっとったら、人間を食べる本能を持っています!! 各地で続出する「ひき肉殺人」!! 主人公泉新一は右手に寄生された為に、辛い運命をたどることになります。 自分の命のためにだけ行動する寄生生物「ミギー」と、とまどいながらも 生活をしていきます。 きちんと話が練られていて、この次どうなるんだ!?と気になってしかたがありません。 恐らく読んだ90%以上の方がこのような状態になるものと思われます。 個人的に泣けたのは、「胸の穴」に関する一連の話と、ミギーとの最初の別れの際の ミギーの台詞です。これはよかった。詳しくはお読みください。 書いたら重大なネタバレになりますので、あえて省略します。 はまるので、お時間のあるときに読み始めてください。いろいろと考えさせられた漫画です。
初めから終わりまでストーリーのテンポが非常に巧く保たれています。
間延びせず、急ぎすぎず、常に一定の緊張感を保っており気がついたら最後まで読み終えてしまう事間違いありません。 キャラクター掘り下げための過去回想エピソードがほとんどないためか(最近の漫画は回数稼ぎのためかそういう描写が多すぎる)各展開に冗長な印象がありません。 残酷描写のカットは他の漫画と比較すると躍動感が抑えられており妙に殺風景で、それがかえって生々しさを炙り出しており非常に独特です。 寄生獣という題材上アクション要素も十二分ですが、それ以上にメッセージ性の強さを感じさせる作品です。 プロタゴラスが論じたように、万物は全て人間本位の尺度でしか測れない、つまり相対的なエゴイズムでしかない事を喝破し、 そうした自覚の無い人間本位の地球論生物論環境保護論の欺瞞に対して鋭い非難の眼差しを向けています。 我々が「地球を守ろう」「環境を保護しよう」と臆面無く当然のように発する時、そこには既に非常に無自覚的な人間本位のエゴが内在しているのです。 そして確かなのは(例え他の生物を犠牲にしてでも)死にたくないという生存本能、 身近な人間を愛し子孫を繁栄していく事だという極めて実存的な、一個人の在り方に関する視点が後半にかけて主人公を通して語られています。 そうした生物(この場合人間)が持つエゴに自覚的になり肯定した上で・・・いや、むしろそうしたエゴに自覚的になればなるほど、 この地球と人間を含めたそこにすむありとあらゆる生物を客観的な視点を持って見つめることができるのではないか・・・そうしたメッセージをこの作品は発しているように感じました。 それはミギーや田宮の言葉に揺さぶられ葛藤続け、最後には後藤に止めをさそうかささまいか答を出せないでいる主人公が明らかにそうした思考のプロセスを経ていますし、 何よりこの漫画の読者が人間のエゴをこれだけまざまざと見せ付けられたことによって、人間はこの地球に住む無数の生物の中のたった一種類に過ぎないというある意味冷めた、客観的な視点で自分自身を捉え直す事ができるようになったのではないでしょうか。 人間のエゴイズムを極限までクローズアップして描写する事によって、逆説的に地球全体の生物に対する客観的な視座が開かれる。 漫画を消費するだけの娯楽だと侮っていれば、強烈な不意打ちを脳天に喰らう一作品でしょう。
少年の成長期として最後まで面白く読み通せる。
異生物と共存する環境に置かれた主人公が 他の異生物の介入により普通の日常を送れなくなった。 介入の過程で自分の身を守るため戦い、母親、友達、クラスメイトを殺され 心に様々な葛藤を抱えて行く。 しかし、その葛藤を開放するのが異生物に行わせるあたりがこの漫画の興味深いところ。 最終的には、異生物の駆除を国が行い主人公の小さな戦いの日々も終了するのだが ちょっとしたトラブルが発生し主人公が良き理解者を得るまでを描いている。 苦悩葛藤の日常生活から、少年は何を得るのか、あなたは何を感じるのか。 お薦めの漫画です。
後半少し理屈ぽい所があったけど、トータル的に最高の漫画でした。
全然期待外れではないですよ。
岩明 均の本寄生獣―完全版 (1) (アフタヌーンKCDX (1664))
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