ブラックジャックによろしくの本
ブラックジャックによろしく (3) (モーニングKC (849))
道場のおじいちゃんの話が感動的。
「カタチあるものしか評価しなくなった」 これは医療業界に限らずあらゆる業界に通ずることだ。身にしみた。 医者が患者にできることは病気を治すことだけではない。最期を看取ることやお通夜で手を合わせることもできる。ここらへんはドクターコトーの世界にも通ずる。 内科での研修を終えた斉藤はNICU(新生児集中治療室)で研修を受けることに。そして、双子の未熟児がこの世に生を受ける。弟は手術しなければ助からない。しかし父親が手術を拒否。どうする斉藤。次巻へ続く。
前巻で自分の手を離れた患者を勝手によその病院に移し手術を受けさせたことで
大学病院内での立場を悪くした斉藤(主人公)。 同じころ、同期の道場が病院から姿を消し 彼の家を訪ねた斉藤は町の診療所を見て「医者とは何か」また考えるようになる。 研修の予定先だった第3外科医から研修を拒否されNICU(新生児集中治療室)に行くことになった斉藤は双子の未熟児を担当することに。 双子の父親は子供たちの受け入れを拒否。 「殺してほしい」と申しでる。 一方、母親は少しずつ子供たちに愛情を示し始める。 そんな矢先、双子の弟が腸閉塞とダウン症の可能性があることが発覚。 不妊治療までして授かった子供なのに 「障害があるかもしれない」という理由だけで受け入れられないのか・・・。 っていうのはやっぱ他人事だから思うのかなぁ。 五体満足で生まれたっていつ病気になってどうなるかわからないのになぁと思う。 作品中にも書いてあるけど「生むって言うのはリスクを背負うこと」なんだ。 たとえ家族といっても「他人のリスク」を。 簡単に子供を生むわけにはいかないと思った。
元々このコミックを読もうと思ったのはテレビドラマ版『ブラックジャックによろしく』の新生児医療の回で笑福亭鶴瓶氏が結構はまり役でシリアスな演技をしていたのをたまたま観て関心をもったからであった。で、1巻から読み始め漸く当該エピソード【ベビーER編】だ。
コミック版の他の巻にも言えるが、演出過剰なのがどうもな〜。主人公斎藤の不器用さは常軌を逸しているし、道場の過食症シーンなんてまるでホラー映画。NICU指導医高砂がオムツを頭にかぶっているに至ってはもうワルノリとしか言えない。テーマがシリアスなんだから、漫画としての演出もそれなりのリアリティのあるものにして欲しい。 でもストーリー自体は面白く、手塚治虫のブラックジャックなんかよりはずっと現実味があり、充実感はある。
患者は、自分の病気を少しでも楽にしてもらいたくて医者に頼ります。患者の症状を見ない、思いやりのない治療(マニュアル重視、売上重視な治療)を行う医者が横行するなかで、医者の本当の義務は何かを真剣に悩み、本気で患者を思いやる主人公の行動には心を打たれます。私もこの主人公のように馬鹿がつくほど患者を思える医療従事者になりたい。
毎日適当に治療に当たっている医者に是非読んで頂きたい。
非常に通俗的なセンセーショナリズム、イエロージャーナリズム的な視点で
医療を取り扱っているが、それを上手に覆い隠し、「きちんとした問題提起」 のようにみせかける作者の手腕が光る。 たぶん、この作者は「善良な医者が、ひどい患者にからまれるストーリー」を 注文されたら、なんのためらいもなく天使のような超絵空事的善人の医師が、 極悪非道残虐無比ですさまじく利己的な患者に悩まされるお話を、やはり 「何か真剣な社会問題を提起しているような風」に仕上げることができるだろ う。そういう意味で、職人技。 登場人物に、この作者独特の臭みがあるので、これが受け入れられない人 は読んでいて非常にストレスがたまると思われる。この作者は本当に、「そば にいるだけで、こちらの神経を逆撫でする、うっとおしい愚図」の登場人物を 描くのが上手い。が、それが作品におかしな臭みを与えているので、買う前に 波長があうかどうか試しておかないと、後悔する可能性あり。
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