岩明 均の本
ヒストリエ vol.1 (1) (アフタヌーンKC)
「寄生獣」の作者による古代ギリシャを舞台にした物語。
日本人にとってはホントに馴染みのないお話で、資料収集にしても世界観の構築にしても難しかったろうなあ・・と作者の苦労が偲ばれてしまう。 冒頭、1人の青年が生まれ故郷の町に帰ってくるところから話がスタートする。 主人公にとってはどうやら久しぶりに見る故郷らしい。さぞ懐かしさがこみ上げてくるかと思いきや・・・町はいきなり軍隊に取り囲まれていた(笑)。 このままでは町にも入れない。困り果てる主人公と同じく街に入りたい老女。 そこで、主人公は一計を案じてまんまと町の城門を開かせることに成功する。 久しぶりの我が家・・・は建物からしてなくなっていた(笑)。 主人公はかつての自身の部屋のあった場所で「物思い」に耽る。そして、ここから主人公の幼年編がスタートするのである。 かつては裕福な家のおぼっちゃまであった自分。使用人や奴隷を多く召抱え、父は町の有力者で、母は美人だがどうにも出来のいい自分よりも不出来な兄のほうを可愛がっているような素振りが時折見える。 好きな書物は読み放題。成績も抜群で、兄弟仲はいいとは言えないものの、何不自由もない生活。 いずれは学者にでもなって・・・・などと呑気に構えていた主人公の人生が父の死によって一変する。 父は父を快く思わない連中の謀略で暗殺されていたのだ。そして主人公は自身が両親の実子ではないことを知る。しかも奴隷の息子であることを! 母や兄からも見放され、商人に身を売られて故郷を離れなければならなくなる。 ここから始まる主人公の運命の流転。折しも出航した船は嵐に遭い、木の葉のように浪間を揺れ惑う。 「主人公の嵐の人生の大海原」はここに開幕のベルが鳴ったのであります。 果たして沈没するか、堪えるのか? 「さては、皆様お立ち合い」でございまする〜(了)。
アレキサンドロス大王の記録を残した者として有名なエウメネスを描いたマンガですが、歴史好き・マンガ好きの両方を満足させる作品。
現在4巻まで出てますが、できることなら、1・2巻までは一気に読んで欲しい。
ある一定の視点からぶれず、物語が進んでいく為、非常に面白く、あっという間に読んでしまう。だけど、印象に残るシーンは沢山あって、続きが気になる作品。
奴隷がいたり、あたりまえに残酷な事が起こる世界を書いているが、作者が世界観を絵を通して上手に伝えてくれるので、すぐに理解できる。 これからの話の展開が非常に楽しみな作品です。 「面白い漫画ないかな〜」と思っている方にお勧めできます!
「寄生獣」の…という前置きが必要なくなるような、渾身の作品。
漫画が好きな人は、基本的に岩明均は読んでおいたほうが良いと思います。 こんなにきちんと物語に向かい合う作家は、すべてのジャンルを見回してもそうはいませんので。
絵は普通(味のある)なのですが、シナリオが素晴らしい本作に思わず引き込まれてしまいました。ギリシア世界の繁栄ではなく、そこに住まう異民族にスポットを当てるという着眼点、主人公のナレーションで語られるギリシア世界の描写に舌を巻くばかりです。
残念なのは刊行ペースが遅すぎることです。これではせっかく湧き上がった興味も失せてしまいます。
岩明 均の本ヒストリエ vol.1 (1) (アフタヌーンKC)
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